【体験談】寸借詐欺に遭いそうになった話とその断り方を考える

寸借詐欺アイキャッチ 生活

先日会社帰りに寄りたい場所があり、運動不足解消兼ねて会社から歩いて隣駅へ向かったのですが、寸借詐欺師臭い人に声をかけられてしましました…。
始めからこの人怪しいと感じていたので断ってその場を去り、特に何も起こりませんでしたが、その時の状況と、色々考えたことを載せていきます。

私が遭遇した状況

会社の帰り道に買い物をしに、距離は一駅分なので健康のためにも歩いて行きました。

向かいから歩いてくる、ポロシャツ姿の少々清潔感の無い中年男性。
左腕にタオル(?)を巻いて、上から紐でグルグル巻かれていました。
その上、すぐそばのコンビニを見て「○○(コンビニ名)か…。」と大きめの独り言をつぶやいたので、なんとなく嫌な予感がして、少し左右の距離を取った状態で歩きました。
自分でもあからさまに動いてしまったかな、と思ったら声をかけられました。

すみません。この辺詳しいですか?

道を聞きたいのなら手助けできるかな…?とはいえ通り道なだけで詳しくないし…と、「あんまりですかね。」と答えました。

いやあね、お金が足りなくて帰れないの。

そう言って、握りしめた綺麗な5、6枚の100円玉を見せられ、○○(※うまく聞き取れず)に帰りたいと言い始めました。

これは良くない流れだな…と思いつつ、出くわすのは初めてのパターンだったので、普通に、こういう時はどうすれば良いんだったかな…?と、考え、交番を提案しました。

交番は断られました。

ん?断るもんなの??と疑問に感じつつ、コンビニが目の前のこともあって、次はATMを提案しました。

キャッシュカード持ってないです。

そうか…まあ常に持ち歩かなきゃいけないものでもないしな…、と自己完結しましたが、これ以上は面倒だし、解決策浮かばないし、というか流れ的に嫌な予感しかしないし、無理だと判断しました。

えーっと、そうなると私にはこれ以上お力になれません。ごめんなさい!

そしてペコペコして、「協力したい」雰囲気を出しつつ足早に去りました…。

今思うと、逆ギレされたり、後を付けられたりされずに済んでよかったなぁ…とホッとしています…。

そもそも「寸借詐欺」とは?

「寸借詐欺」の意味

何となく、漢字から察することもできますが、
「寸借」とは、ちょっと(の間)借りること、または、少額を借りること、を意味します。
「寸」自体に、「わずか」「少し」といった意味があるので、分かりやすいですね。
そして後ろに「詐欺」という言葉が来るので、「すぐ返すと言って借りておいて、そのまま返さないこと」となります。

ちなみに読み方は、「すんしゃくさぎ」です。

人の善意を無駄にする犯罪行為

意味が分かればどういった犯罪か理解できると思いますが、善意に漬け込んだ悪質な犯罪行為です。
「何時までに着かないといけない」等時間がないアピールで、考える余地を与えないパターンも往々にしてあるそうです。

始めから騙すつもりであったという立証が難しいこと、被害額が少額(新幹線で万単位になることもありますが)であること、教えてもらった連絡先はデタラメで犯人を特定するものがないこと…と重なり、逮捕するのが難しいようです。

知人間でも成立するので、安易な(口約束の)金銭の貸し借りは止めておくのが一番です。

考えた対策

声を掛けられない振る舞いをする

  • 「話しかけるなオーラ」装備で最初から標的にならないようにする
    私の場合は、お店だとかでも店員に話しかけられるのが苦手で、基本「話しかけるなオーラ」を出しているんですが、目が合ってしまったりすると(主観ですが特に外国の方は)声をかけられます。
    ティッシュ配りだとかのサンプリングも、そんな気がしますよね。
  • 「時間に追われている感」も装備して隙を与えないようにする
    ダラダラ歩くよりは、サッサッと歩いて、声を掛ける隙を与えないようにすることが良いかと思います。
    (健康のためにもそのほうが良いですしね!)
    複数人で話しながら歩く時は、そもそもあんまり声を掛けられない気もしますが、一致団結でガン無視しています。

本当に困っているかの個人的判断基準

相手の目的が見えるか否か

道を聞かれたことは何回かありますが、その場合は、「お尋ねしたいのですが?」「この辺詳しいですか?」の後にすぐ、行先の名前が出てきます
私の体験もそうですが、寸借詐欺をする人はどうしたいのか、会話だけではよく分からないんです。
何故かというと「貸してほしい。」とは詐欺師は言いません。言えば返さなければならなくなります。
とはいえ、「返すつもりだった。」という言い訳が最後の砦にあるので、言う人は言います。
兎にも角にも自分から「貸しましょうか?」と言ってはダメです。
後で「貸してほしいなんて頼んでない。」「貸してほしいとは言ってない。」と言われます。
見ず知らずの人に「お金がないんです。」と言われたら正直、「そうですか。私もないです。」としか思いませんよね。

「お金がない」と声を掛けられた時の手っ取り早い断り方

キャッシュレス(電子決済)派で現金持ち合わせてないんで!

と有無を言わせない返答をし、申し訳なさそうにしつつ、足早にその場から去ります。

本当に困っているのかも?と感じたら…

カードイメージ

1. 本当にお金がないか確認する

  • 交通系ICカードを持っていて定期券の範囲内 or 残高があれば、帰れます。
  • キャッシュカードを持っていれば、現金を引き出せます。
  • 電子マネークレジットカードがあれば、タクシーで帰れます。
    (交通系ICカードを除くカード類は財布の中が多いと思うので、難しいかもしれません。)
  • 自宅に財布を忘れたのであれば、タクシーで帰れます。
    (家の前で財布を取りに戻って精算する。)

2. 知り合いを呼んでもらう

スマホ・携帯で知り合いを呼んでもらいます。
充電が切れていても、近くのショップor家電量販店に行けば、充電させてもらえるはずです。
(店舗のない格安スマホ系だったらどうするのが良いのか…。)
本当に困っている人なら、この段階でほぼ解決すると思います。

3. 着駅清算を教える

これは今回の件で調べてみて、初めて知った制度なのですが、
隣駅までの運賃を所持していれば、着駅で合計運賃を精算することが出来るようです。
=所持金0円では乗れません。
キセル乗車にならないよう、きちんと駅員さんに事情を話すことが重要になります。(着駅清算については駅員さんの判断に委ねられます。)
「後日清算」ということで、身分証明書の提示や誓約書を記入します。
文書として残るので、口約束でお金を貸すより確実ですし、この場合は運賃という明確な使途があるので、善意で貸したお金がお酒やギャンブル等に使われた訳でもなく、気分も悪くなりません。

4. 警察を案内する

公衆接遇弁償費

これも今回の件でぼんやりと、警察がお金貸してくれたような気がする…と思い出して調べて、詳しく知った制度なのですが、簡単言うと、「警察からお金を借りることができる」制度です。
もちろん制限はありますし、「借りる」ための契約書を結びます。
そこで抵抗されるようでしたら、何かやましいことがあると判断できます。
身近な交番を普段から、その他非常時のためにも、どこにあるか確認しておくと良いです。
ただこの仕組み・言葉は、警視庁=東京都の話で、他の都道府県にないことの方が多いようです。
また悪用して、財布を無くしたと何回も交番を訪れ、借りたまま返さない人もいるようなので、実際の判断は厳しいと思われます。
とはいえ電話は貸してもらえると思うので、普段から困ったときの連絡先をメモしておくと良いですね。
(暗記している電話番号と言えば、実家になるでしょうが、遠方のことも多いと思うので、近くに住む親しい知人の電話番号をメモするのが良いのかな、と思ったり。)

【番外編】「寄付がほしい」と声を掛けられる

何年も前で当時はこういった知識がなく1,000円渡してしまったのですが、「故郷をダシに寄付を求めてくる外国人」もいます。
外国人だから目立つのもあると思いますが、感覚的には、寸借詐欺師よりこの手の人たちの方が多いです。
「スミマセン。」と声を掛けられ、外国人なので純粋に困っているのかな?と話を聞こうとすると、日本語で書かれた紙を見せられ、発展途上国風の写真を見せられ「故郷が大変だから寄付してほしい」的な流れになります。
それっぽく思わせる為か、寄付にあたっては署名も要求されました。
そしてベタですがこちらを油断させるためなのか、若い女の子が多いです。
帰宅する資金がない前提の寸借詐欺師は駅前が多いですが、彼らは繁華街にもいます。
この人たちは何て呼べばいいんでしょう…。

どうしても貸してあげたい!と思ったら…

  1. 先に名前と電話番号と住所を教えてもらう
    (住所は難しそうなので、もっといい方法考えておきます。)
  2. 教えてもらった電話番号にその場でかける
    →入力間違いしてるといけないから、と説明すればOK!
    (証拠+デタラメ回避の可能性が上がります。)
  3. 写真を撮る
    最低限下記のどちらかな、と考え付きました。

    • 身分証明書
      →財布を失くしたと言われると、身分証明書もない可能性は高いですね…。
      (証拠+先に教えてもらった氏名と住所の確認ができます。)

    • →直接手渡しで返すことになるかもしれないから、会うときにすぐ分かるように、と説明して納得してくれるといいなぁ…。
      (こちらも証拠です。)

借用書があればいいですが、都合よく筆記用具を持っているとは限らないので、最低限これらかなぁというものを挙げました。

まとめ

お金に困っている人に声を掛けられ、なんだか怪しいという時、

急いでるので、ごめんなさい!」という昔からある言葉や、
キャッシュレス決済派なので現金を持ち合わせていません。ごめんなさい!」
と今風(?)な言い方で断り、その場から離れましょう。
本当は被害者を増やさないためにも、ほぼ確実に怪しいと感じた際は、交番に連れて行くのが一番だとは思いますが、文字通り抵抗されて傷害事件等になってしまうと大変なので、特に一人の時はきっぱり断ってその場から去る、を徹底してください。
(というか見ず知らずの人の手を引くなんて、怖くてできない。)
よくある振り込め詐欺と違い、防犯グッズといったものがありません。
リアルタイムの会話で対処しなければならないので、おかしいと感じたらとにかく離れた方がいいです。

【余談】サジェストに「名古屋」が出る

笑ってしまったのが、Google検索で「寸借詐欺」とスペースを打つと、サジェスト上位に「名古屋」が出てくるところです。

どうやら名古屋は多いらしい。だからこそ、平平凡凡と暮らしているはずの私にも声を掛けられた、ということにしておきますかね。(笑)
でもなんで多いんでしょうか…。

おわりに

今回調べたおかげで、着駅清算や公衆接遇弁償費という助け船をよく知るきっかけになりました。
両方とも、鉄道会社や管轄警察によって対応が異なる可能性が大いにあるので、間違った情報を書くわけにもいかず、細かく解説することまではしませんでしたが、キーワードだけでも覚えておくと、何かのときに役に立つだろうな、と私的メモとして記事にしました。

個人的な感覚ですが、白いブラウス、黒いチノパン、黒いリュックを背負って歩いていると、人とよく目が合います。
その度に変な格好してるのかな?と不安に思っていましたが、色味が無い=地味に見えて声が掛けやすい、と思われているのかなぁと、今回の件で確信しつつあります。
(でもそもそも地味なら目につかないという矛盾…。)

また、キャッシュレス決済のおかげで、現金を持ち歩かなくても済むようになってきました。
おかげで寸借詐欺の断り文句もできますし、逆に自分が財布を無くしてピンチ!という時も、まだ助かる方法が残されていると勉強になりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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