先日、勤務先の海外にあるグループ会社の資料を見ていた時に気になった単語”minutes”
海外企業なので全部英語で書いてあったのですが、標題として”minutes of the annual meeting for stockholders”と記載されていました。
「株主のための年次会議の…?」と思いましたが、前後の資料からすぐ「年次株主総会の議事録」ということは分かりました。
(日本だと「定時株主総会」の方が馴染みがありますね。)
この時、”minutes”が「議事録」という意味を持つということを初めて知ったので、今回は、”minutes”の意味・使い方を深堀したいと思います。
英英辞典で調べてみる
本当は語源辞典的なものがあるといいのでしょうが、購入するのは足踏み中(笑)なので、例のごとく英英辞典で調べてみます。
【英英辞典①】Longman Dictionary of Contemporary English(オンライン版)
“minute”のページ16番めの見出し、複数形の”minutes”を開きます。
[plural] an official written record of what is said and decided at a meeting
Longman Dictionary of Contemporary English(オンライン版)”minutes“より
[複数形]会議で発言されたことや決定されたことの公式に書かれた記録
イコール「議事録」ということが分かります。
また例文より、
という意味になります。
その下、コーパス”minutes of”での例文として、
「皆さんは、先月の会議の議事録には目を通しましたか?」
と記載されています。
語義については、覚えてしまえば難しくありませんし、使用例も分かりやすいですね。
【英英辞典②】Oxford Advanced Learner’s Dictionary(オンライン版)
単数形”minute”の見出し5番目”record of meeting”より、下記に引用します。
the minutes [plural] a summary or record of what is said or decided at a formal meeting
Oxford Advanced Learner’s Dictionary(オンライン版)”minute“より
the minutes[複数形]公式な(正式な)会議で発言されたことや決定されたことの概要や記録
例文は上から順に、
「私たちは最後の会議の議事録を読み通した。」
「議事録を取る(=書く)人は誰ですか?」
「私は会議の議事録を書き上げ、Eメールで回覧した。」
オックスフォードでも、”take the minutes”で「議事録を取る」と、例文の中で記載してあります。
【英英辞典③】 Cambridge Learner’s Dictionary (オンライン版)
ケンブリッジでは、見出し語として”the minutes”のページがありました。
an official record of what is said and decided during a meeting:
Cambridge Learner’s Dictionary (オンライン版)”the minutes“より
会議の間に発言されたことや決定されたことの公式記録:
「マイケルは議事録を取る(=書く)ことを快く賛成(=快諾)した。」
上記のように語義と例文が載っています。
こちらも”take the minutes”で「議事録を取る」を説明していますね。
英和辞典で調べてみる
【英和辞典①】 ウィズダム英和辞典(手持ちiPhone内蔵辞典)
見出し3番目に下記のように記載されています。
覚え書き, メモ; 〖~s〗 «…の» 議事録(minute book) «of»
▸ take (the) minutes
議事録をとる.ウィズダム英和辞典”minute”より
覚え書き、メモ、という語義が前に来ていますが、その後ろに複数形の指定で「議事録」と記載されています。
【英和辞典②】 研究社 新英和中辞典(Weblioサイトより)
4a【可算名詞】 覚え書き,控え 〔of〕.
(用例略)
b[複数形で] 議事録.
用例
take the minutes of a meeting 会議の議事録をとる.研究社 新英和中辞典(Weblioサイト)”minute“より
こちらは一言「議事録」と記載されているだけですが、漏れなく”take the minutes ~”も載っています。
ここで少し戻って新たな言葉…
“minute book”も「議事録」
ウィズダム英和辞典より、新たに「議事録」の意味として“minute book”という言葉が出てきたので、こちらも調べてみます。
【英英辞典④】 Longman Business Dictionary(オンライン版)
ロングマンのサイトで検索すると、上記辞典でヒットしました。
a book containing the official written record of what is said and decided at a meeting
Longman Business Dictionary(オンライン版)”minute book“より
語義と例文を訳してみます。
会議で発言されたことや決定されたことが公式に書かれている記録を含んだ書物
「私は議事録に目を通しましたが、その提案の記録は見つけられません。」
(日本語的には、「〜見つけられませんでした。」が自然でしょうか…。)
“offical”が付いているのは、”minutes”で引いた際もそうでしたが、こちらは語義に“a book containing ~”と付いています。
“book”に帳簿の意味があることを考えると、既に一つにまとめられている=完成している「議事録」の意味合いが強そうです。
【英英辞典⑤】 Cambridge Business English Dictionary(オンライン版)
オックスフォードではヒットしなかったので、ケンブリッジでヒットしたものを載せます。
a book which contains the written record of what was said and decided at a meeting:
Cambridge Business English Dictionary(オンライン版)”minute book“より
語義と例文の訳は以下になります。
会議で発言されたことや決定されたことが書かれた記録を含んだ書物
「電話による会社の会議ではどのように議事録に記録すべきでしょうか?」
ということで、ロングマンもケンブリッジも、議事録を指していますね!
まとめ
“(the) minutes” の意味「議事録」と使い方
ex. take the minutes of the meeting =会議の議事録を取る
注意点
単純に、「”minutes”=議事録」と捉えて、
そして仮に複数の議事録を指す場合、名詞”minute”+名詞”book”の言葉なので、後ろにある語が複数形になり、”minute books“となります。
例えば、家猫を意味する”house cat”が複数いる場合、”houses cat”とは言わないのと同じと考えられます。
ちなみに、既出の辞典にも記載がありますが、
ここまで調べてきましたが、なぜ複数形で議事録という意味になるのかは、よく分かりませんでした。
辞典には、複数形だよ!とどれも記載してあるので、英語初心者の私は、とりあえずそういうもの、と暗記します。
立ち読みした下記の英語の語源の本には、”mini-“で「細かく刻まれた部分(※うろ覚え)」といった、文字通りの語源は記載されていましたが、出現頻度が低いものは、語源まで遡る(?)のは、難しそうです。(「”細かい”記録を集めたもの」と考えれば一理ありそうです。)
毎度のことですが、辞典を開いて、自分なりに解釈しただけなので、参考にして頂いても構いませんが、間違っている可能性が十分にあります。
この記事を参考にして頂いた際、あるいは、その後に生じた損害等の、一切の責任を負いかねます。
その点を、何卒ご了承下さい。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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